#title(シニア情報知識学研究部会); * シニア情報知識学研究部会 [#eca632ea] [[卓話会>#takuwa]]を開催するなどの活動を行っています。 ** シニア情報知識学研究部会とは [#cf5e405f] ***1.設立趣旨 [#r7e551c8] 社会の高齢化が進むとともにいわゆるシニアと呼ばれる人々の積極的な 活動が注目されています。一方このような活動と急速な時代の変化との 間には軋轢が生じていることもあります。その理由の一つとして過去に 蓄積された貴重な知恵・経験・考え方が現在の生活の中で十分生かされ ていないこと、シニア世代が時代の流れに戸惑っていることなどがあげ られます。こうした状況に鑑みて、「シニアを対象として情報知識学の 応用を考える」および「シニアの観点・立場から情報知識学そのものを 考える」ことは、大変意義のあることと言えます。 活動方針として、長老の方々を含む多くの会員諸氏から情報知識学と関 わるさまざまな過去の活動や動きに関して昔話やエピソードを収集し、 なんらかの形でそれを発表・保存することがあげられます。これまで日 の目を見ることのなかった過去の知見や叡智あるいは遭遇した各種の 問題・危機についての知識・情報を共有することは、情報知識学の健全 な発展に不可欠であると考えられるからです。 また、高度情報化社会といわれて久しいものがあるが、同時に高齢化も 急速に進展しており、今や「高齢情報化社会」ともいうべきものが現出 しつつあることに鑑み、これも本研究部会の検討テーマとします。 ***2.当面の活動形態 [#r989cd70] +学会誌に「事始シリーズ」と銘打った欄を設けて温故知新に資するような随想を掲載する。 +情報知識学と関わる様々な過去の活動や動きに関する昔話やエピソードを気楽に語り、それに基づいて意見交換できる場となる卓話会を設置する。ここでは高齢情報化社会の動向、諸課題もとりあげて討議する。 ***3.部会員 [#z2d02132] 会員の種別を問わない ***4.世話人 [#k33abcd8] 松村多美子シニア会員(代表世話人)、細野監事、山本監事、根岸常務理事、石塚常務理事、長塚会長 * 活動: 卓話会 [#takuwa] シニア情報知識学研究部会は、情報知識学と関わる様々な過去の活動や動きに関する昔話やエピソード、あるいは同時進行中である高齢化と情報化に関わる問題を気楽に語り、それに基づいて意見交換できる場となる卓話会を開催しています。 卓話会の趣旨は、情報知識学と関わる様々なテーマについて、各方面の先駆者諸氏に講師をお願いして、往時の状況やその後の展開について、エピソードを交えて気楽に語っていただき、それを肴に自由奔放(?)に意見交換できる場を形成することにあります。したがって「事始シリーズ」と関連しますが、それとは別にくつろいだ雰囲気での会合となるようにと考えています。また「高齢情報化社会」の諸課題も検討テーマとして、最新の動向に通じた講師を招いて討議してゆきたいと思います。シニア情報学研究部会の主催行事ですが、「若手」会員の積極的参加を大いに歓迎します。 **開催予定 [#plan] ~ **これまでの記録 [#log] ***2016年度第2回卓話会(通算第12回) [#j6aca877] -講演テーマ:戦前期の発禁図書の世界 -講師:大滝則忠氏(前国立国会図書館長) -日時:2017年3月13日(月)17:00-18:30 -会場:鶴見大学1号館2階セミナー室1 -参加者:8名 -講演概略: 大滝氏は、国会図書館員になってすぐに帝国図書館時代の閲覧禁止本の存在に関心を持ち、 以来、戦前期出版警察法制下の検閲実態の解明を生涯の研究テーマとし、現在は近代日本発禁図書総目録の編纂に取り組んでおられるとのこと。講演ではまず検閲、発禁制度の全体像について解説があったが、検閲は古来人類文化とともにある事象である。わが国では江戸期、戦前期、占領期を通じて検閲制度があり、昨今は若手研究者による、当時の検閲記録に基づく研究も盛んで、関連の図書が多く出版されている。~ 「発禁本」とは、こうした検閲制度により発禁、削除、改変等を命じられた本だけでなく、当局の事前内閲や出版者の自主規制による伏せ字本、これに反発した作家による私家版等の流布本、また当局からの指令に則して、あるいは図書館独自の思惑で閲覧禁止とされた図書館所蔵本など、幅広くとらえる必要がある。こうした中で、「社会的記憶装置としての図書館」(バトラー)がどのように機能できるか。~ 大滝氏は、図書を「永く天下後世に伝へて文化に裨益することの洪大悠遠なる」という初代帝国図書館長、田中稲城の唱える図書館の役割に思いを致し(惜別会謝辞)、好事家、研究者等が収集した私蔵本ではなく、図書館等の公的な所蔵にかかる「発禁本」の実態を明らかにするべく、上記総目録を編纂中で、これは1万3千タイトル、2万冊の規模になる見込みとのことである。こうした発禁本の世界の拡がりから、講演後、参加者からは様々の観点から活発な質疑が行われ、これは一旦散会後、場所を移してさらに続けられた。 -参考:大滝則忠「図書館と読む自由−近代日本の出版警察体制との関連を中心に」(塩見昇他編著「知る自由の保障と図書館」、京都大学図書館情報学研究会、2006、pp165-242.) ***2016年度第1回卓話会(通算第11回) [#c9f188b8] -講演テーマ: ファクト・データ、ファクト・データベースあれこれ -講師:小野寺夏生氏(筑波大学名誉教授、文部科学省科学技術・学術政策研究所客員研究官) -日時:2016年9月30日(金)17:00-18:30 -会場:鶴見大学1号館2階セミナー室1 -参加者:10名 -講演・質疑概略:~ 講師が、1980年代後半から90年代、日本科学技術情報センター(JICST、現・独立行政法人科学技術振興機構)勤務の当時に自ら手がけた「ファクト・データベース」について解説し、その後のこの種のデータベースの展開と現況の評価に及んだ。~ JICSTでは、1980年から、文献データベースに加えて、関連学会、研究者と協力して「質量スペクトル」など、5種ほどのファクト・データベースの開発、公開に取り組んだ。現今「ファクト・データベース」は死語に近いが、往時はデータベースを、案内型、全文型、ファクト型に3区分していた。1978年の報告書において、同氏がFactual Databaseを「ファクト・データベース」と訳したとのことで、この語の元祖である。~ インターネットの普及とコンピュータの高性能化により、今ではことさらファクト・データベースと称することはなくなったが、これらは、今では各分野の学会、研究所に引き継がれ維持されている。講演後の質疑では、例えば特性値の測定方法、条件、精度等は研究、技術の進歩とともに変化するから、データの不断の更新が必要になるなど、この種データベースの抱える本質的課題について、活発な討論が展開された。なお、本講演については、同氏による報文が情報知識学会誌に掲載される予定なので参照されたい。 ***2015年度第2回卓話会(通算第10回) [#c9f188b8] -テーマ:東洋文庫の沿革とこれから -日時:2016年2月3日(水)17:00-18:30 -会場:東洋文庫7階小会議室(文京区本駒込2-28-21) -講師:斯波義信氏(東洋文庫文庫長、日本学士院会員) ***2015年度第1回卓話会(通算第9回) [#o17dbc85] -テーマ:化学でのネーミングで思い出すことと、その後 -日時:2015年10月2日(金)18:00-19:30 -会場:鶴見大学記念館2階セミナー室 -講師:飯塚健氏(群馬大学名誉教授) ***2013年度第2回卓話会(通算第8回) [#we7c1cd9] -テーマ:情報検索事始め ― 海外データベース・サービス導入の回想 -日時:2013年12月13日(金)18:00-19:00(適宜延長) -会場:学会事務局(秋葉原、凸版印刷内) http://www.jsik.jp/?access -講師:高原良文氏(サンメデイア経営顧問、もと丸善MASISセンター) -[[開催案内>takuwa20131213#annai]] ***2013年度第1回卓話会(通算第7回) [#we7c1cd9] -テーマ:近頃の情報知識環境 − 解釈と鑑賞 -日時:2013年9月27日(金)18:00−19:30 -会場:鶴見大学 1号館2F セミナー室2 -話題提供:根岸正光(部会世話人、国立情報学研究所名誉教授) -[[開催案内>takuwa20130927#annai]] -[[開催報告>takuwa20130927#report]] ***2012年度第3回卓話会(通算第6回) [#a45f4931] -テーマ:「JICST用語管理システム」(DOCTOR)の設計と実装の思い出 -日時:2013年3月27日(水)18:00-19:00(適宜延長) -会場:学会事務局(秋葉原、凸版印刷内) -講師:笹森勝之助氏(学校法人恵泉女学園理事、株式会社国際開発センター監事、元日本科学技術情報センター(JICST、現科学技術振興事業団)) -[[開催案内>takuwa20130327#annai]] -[[開催報告>takuwa20130327#report]] ***2012年度第2回卓話会(通算第5回) [#w2e1b4cf] -テーマ:「高齢情報化社会」に対応する図書館サービスのあり方 -日時:2012年11月9日(金) 18:30-20:15 -会場:学会事務局(秋葉原、凸版印刷内) -卓話: --18:30-19:10 小池信彦氏(調布市立図書館館長) --19:10-19:50 安宅仁志氏(千葉県立西部図書館調査課長) -討論:19:50-20:15 -懇親会:閉会後、会場近辺にて予定、任意参加 -[[開催案内>takuwa20121109#annai]] -[[開催報告>takuwa20121109#report]] ***2012年度第1回卓話会(通算第4回) [#t86ae765] -日時:8月24日(金)16:00〜18:00 -場所:凸版印刷小石川ビル 〒112-8531東京都文京区水道1-3-3([http://www.printing-museum.org/access/index.html アクセス]) -講師:小川恵司常務理事(凸版印刷(株) 事業開発・研究本部 総合研究所副所長 -演題:凸版印刷におけるVRの取り組みについて、高齢化社会における情報機器、サービスのあり方について -[[開催案内>takuwa20120824#annai]] -[[開催報告>takuwa20120824#report]] ***2011年度第3回卓話会(通算第3回) [#t2nd] -日時:2011年11月9日(水) 17:30-18:30(適宜延長) -場所:情報知識学会事務局(秋葉原) -講師:仲本秀四郎氏 -演題:日本原子力研究所における情報活動 -[[開催案内>takuwa20111109#annai]] -[[開催報告>takuwa20111109#report]] -参加申込:[[事務局>contactus]]にメール、電話等で申し込みください。(事務局はスペースに余裕がありませんので、事前連絡いただけるとありがたいです。) -※会場の建物内には自動販売機がありませんので、飲み物は各自ご持参ください。 ***2011年度第2回卓話会(通算第2回) [#t2nd] -日時:2011年7月27日(水) 17:30-19:00 -場所:情報知識学会事務局(秋葉原) -講師:奥住圭介氏 -演題:データベース事始 -内容:学会誌vol.21,No.1に掲載された記事内容を中心にわが国におけるデータベース。揺籃期での種々のエピソードを語っていただきます。 -[[開催案内>takuwa20110727]] -[[開催報告>takuwa20110727#report]] ***2011年度第1回卓話会(通算第1回) [#t1st] -日時:2010年12月13日(月)17:30〜19:00 -場所:情報知識学会事務局(秋葉原) -講師:山本毅雄氏 -演題:「OCLC創設者、Frederick Kilgour先生と私」 -[[開催案内>takuwa20101213#annai]] -[[開催報告>takuwa20101213]]