#title(情報知識学会 月例懇話会 2003 年 3 月) *情報知識学会 月例懇話会 2003 年 3 月 [#b3ae7b1a] :日時|2003年3月18日(火曜日)午後6時半−9時 :場所|世界貿易センタークラブ :|JR浜松町駅傍・世界貿易センタービル 38階 :講師|中村一夫氏(国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官) :話題|高等学校新教科「情報」について 今年度より高等学校で必須科目として新たに実施されることになった「情報」の教科内容、指導要領の作成経緯、実施にかかわる問題などについて、専門的な立場から詳しい話を聞くことができた。中村一夫氏は、平成10年からこの問題に関わり、「高等学校学習指導要領解説情報編」を作った人でもある。 内容的には、コンピュータに関するものが中心だが、文部科学省としては、コンピータのしくみや、プログラミングを教えるのではなく、コンピュータを使って何ができるかなど、利用面のことを生徒に学ばせたいというのが本意である。しかし、諮問する学会や実際に教える教師のサイドでは、どうしてもコンピュータ・サイエンスと誤解されやすい。 教科書は、情報A 情報B 情報Cに分かれており、コンピュータで何ができるか、情報社会におけるコンピュータの意義、コミュニケーションと社会のかかわりを教えることになっている。また、教え方では、できるだけ実習を中心にするよう指導されている。 この新教科を教える教師は、3年間にわたり夏休みを使って15日間の研修があり、これを受けた人たちに資格認定が与えられた。資格を得た教師の総数は約15,000人という。 実際に、どのような教え方になるか、学生がどこまで興味を示すかなど、不明確な点が多く、教えながら経験的に修正がなされていくものと考えることになろうということであった。