第29回情報知識学フォーラム「研究データエコシステム × 地域資料の保存・継承」 〜災害を乗り越え地域資料継承に貢献する研究データエコシステムの未来〜報告 †
第29回情報知識学フォーラム「「研究データエコシステム × 地域資料の保存・継承」 〜災害を乗り越え地域資料継承に貢献する研究データエコシステムの未来〜」を実施致しました。33名の方に参加頂き、盛況な会を催すことができました。本フォーラムの成功は参加された方々のご尽力の賜物です、心から御礼申し上げます。
フォーラムのプログラム詳細はこちら
- 日時:2024/11/30 (土) 13:00 - 17:15
- 会場:金沢未来のまち創造館 2階・研修室(921-8031 石川県金沢市野町3丁目11-1)
- 主催:情報知識学会
- 後援:国立情報学研究所・研究データエコシステム構築事業推進センター、学術資源リポジトリ協議会、金沢市(順不同)
- 協賛:合同会社AMANE
- テーマ: 「研究データエコシステム × 地域資料の保存・継承」 〜災害を乗り越え地域資料継承に貢献する研究データエコシステムの未来〜
- 講演:4件
1.中野恵一(国立情報学研究所 オープンサイエンス基盤研究センター)「研究データエコシステム構築事業の現在地」
2.堀井洋(合同会社AMANE/学術資源リポジトリ協議会)「地域資料データ継承をめざした地域横断型データ共有基盤の構築
3.山下俊介(北海道大学/学術資源リポジトリ協議会)「地域文化資源データの共創のために:汎用プラットフォームの開発」
4.堀井美里(合同会社AMANE)「令和6年能登半島地震における被災資料レスキューと地域資料情報の活用」
5.宮下裕樹(金沢市文化スポーツ局文化政策課)「金沢ミュージアム+の可能性について」
- 総合討論 司会コーディネーター: 佐藤琴(山形大学)、パネリスト: 中野恵一、堀井洋、山下俊介、堀井美里、宮下裕樹
- ポスター発表:
研究発表12件
- 参加者: 33名: 正会員15名、学生会員1名、賛助会員5名、非会員12名
- 情報交換会参加者:22名
- 趣旨・概要:
オープンサイエンスの進化と推進に向けて、世界各国の学術研究機関において研究データ管理(RDM)の仕組みの構築が行われており、日本では国立情報学研究所が中心となって、研究データエコシステム構築事業として進められています。一方、2024年1月1日に発生した能登半島地震では、被災資料のレスキュー活動をはじめとした復興にむけた様々な取り組みが継続中です。今回の震災では、地域資料に関する情報収集やデジタルアーカイブによる資料情報の公開など、地域資料に関する社会的な情報共有が災害時に果たす役割について、あらためて注目されています。
研究データエコシステムを研究データとしての地域資料の共有・利活用基盤としてのみではなく、減災、縮災に資する情報共有基盤としてどのような可能性と展開が期待できるだろうかという問いに対して、研究データエコシステム事業、ユースケース創出課題、被災資料レスキュー、および、政策に関わる方々にご講演頂き、取り組みの具体例や現状での課題を紹介していただきました。
講演の後の総合討論では、講演者と参加者との間で活発な意見交換もでき、参加者全員で非常に有意義な時間を共有することができました。研究発表(ポスター発表)では、12名の発表者が、それぞれ90秒間ポスター概要を発表した後、約45分間のポスターコアタイムに臨みました。講演、総合討論からの熱気が引き継がれ、終了時刻に続く情報交換会のために皆さんの会話をさえぎるのが心苦しいほどでした。
- 委員長:高田良宏(金沢大学)
委員:林正治(国立情報学研究所)、佐藤琴(山形大学)、山下俊介(北海道大学)、堀井洋、堀井美里、小川歩美(合同会社AMANE)、大月 希望(東京大学大学院)